2012年6月4日月曜日

亀の噴水

夏日の下、風に誘われるかのように去年から是非直に観たいと願っていた”亀の噴水”に足を運んでみました。目標は、あの巨大な建造物”ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世記念堂”の建つヴェネツッア広場です。

マルチェッロ劇場通りを歩いてすぐにモンタナラ通りに入り込んでみれば、もう近代のローマ市内を
忘れ、まるで中世のローマに迷い込んだような錯覚を感じさせられるような住居群が現れて、驚かされた。自ずと足取りは遅くなって、全く自分の勘だけで、ひと通りの少ない細い道を進むことに。

しかし心配をよそに直ぐにマッテイ広場に建つ”亀の泉”が目前に現れてきました。なんと繊細なデザインをした噴水なのでしょう!ローマに来て、毎日のように観てきた噴水のカタチとは、全く違った印象を受けました。一体この噴水のユニークさは、どこからくるものであろうか?
研ぎ澄まされた意匠の原点は、どこからくるのでしょうか?何ともはや、エレガントであり、噴水の構成美のオーセンティックさを感じました。

噴水のデザインは、ジャコモ・デッラ・ポルタが担い、フィレンツェの彫刻家のタッデーオ・ランディーオの作によるもであるとされています。又、他にもいくつかの説が在るとも言われています。
ジャコモ・デッラ・ポルタは、ローマの多くの噴水を作ったことで有名ですが、他には、サン・ピエトロ大寺院のクーポラを完成させた建築家として、また或は、16世紀の反宗教改革の旗手ジェズ教会のファザードを設計した建築家として有名であります。

ジェズ教会には、私たち日本人には馴染の深いフランチェスコ・ザビエルの祭壇が設置されており
彼の右手か、左手か、納められていると、ものの本に紹介されています。ローマの泉は、このように調べてみますといろいろなことに発展・つながりが出てくることが多く、一筋縄には参りません。

一体、日本人もカメを好む国民ですが、イタリア人もカメには一種独特の印象・捉え方を持っている国民であることは、間違いがなさそうです。


               ピアッツア・マッテイにある亀の噴水、全景               

               
               青年像4体の頭上には、後年になってカメが取り付けられた

               
               青年像、亀はブロンズ、中央の大理石はアフリカから採掘されたもの

               イタリアの カメの噴水 縁起もの    元鷹

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