2013年8月31日土曜日

ついに解明! 宙に浮く修行僧の謎

この修行僧(大道芸人)は、恐縮ですが、今回3度目のブログ・アップとなりました。私は、ハマり易いタイプなのでしょうか???

なぜ修業僧が浮揚(ふよう)状態でいることができるのか、興味が深々だった訳ですが、その謎は「you tube」の映像によって明らかになりました。
詳しくは、ユー・チューブにて「secret of levitation in India」を開いてみて下さい。

ユー・チューブを眺めましたが、ローマの街並み・繁華街のみならず世界の各地で、修行僧(他のスタイルもありました)が、活動活躍?していることを知り、驚きました。

修行僧の浮揚術は、一種のマジック、或はトリックと言えます。
7月10日付のブログに、サンティニャツィオ・ディ・ロヨラ教会のだまし絵を
ご紹介させて頂きました。

また、末尾には毎度ながらの駄句(私は”吾伊句”と名付けています)を
啓上しましたが、再登場させてこの修行僧のお話しのケジメとします。


         だまし絵?  ローマのトリック それ以上    元鷹



8月27日撮影 諸皇帝通り / コロッセオ近く
                    
                 みどりのマットの下が、金型の台座、バーを伸ばして
                 修行僧の座(イス)まで、成型されています。

                 例えれば、運動会の紅白玉入れ(ポール)のカタチを
                 想い出してみては?如何でしょうか。

                
              
              浮揚して 修行せずに 金集め     元鷹       
               

                 
                    
                 
                

2013年8月29日木曜日

ROMAのバスが、新しくなりました。

バス路線を多少なりとも判ってくるとローマの市内散歩や買物も至極
便利・快適となります。判るまで大分時間を要しますが。

一昨日、所用があってVENEZIA広場までバスを利用しようと、或るバス停で、NO.40、NO.64のバスを待っていたところ、初めて見たNO.64の
新しいバスが、目に入りました。

No.64のバスは、テルミニ駅とヴァチカン市国間を走ります。
最もスリ稼業の人が乗っていると言われ、用心が必要なバスです。

  ※イタリアでは、公共性の高い乗り物(地下鉄・バスなど)内での
    トラブル発生が多発していますので注意を要します。念の為。

新しいバスは、性能は兎も角、デザイン、カラーとも斬新な感じで、一般の評判も良いようで、今後の増発が期待されます。

メトロB(コロッセオ駅から)に乗車して、テルミニ駅へ降りたついでに、
500人広場(バス操車場)へ出て、その新しいバスを探してみました。

居たいた。否、有った、あった。多くのバスの中、ひと際ダンディ?な新型バスに近寄って眺めてみました。

座席数21でしたから、旧型より1席少ないです。気持ちゆったりとした
インテリアです。運転席も機能性を感じる中々のデザインでした。

バスは、観光客はもとより市民にとって、最も頼りになる乗り物です。
但し、スリだけはご免蒙りたいところです。

これから、NO.64の路線をはじめ、他の路線も新型のものに替えられて
行くようです。

今日から、バスに乗ることが一段と楽しくなりそうです。
但し、スリ被害に遭わないように大切なものの確認をしてから乗りたいも
のです。クワバラ・クワバラ。

                               新型バス ヴェネチア広場にて  8/27 午後5時30分頃
                濃い赤色が、目立ちます。 

  


               


新型バスのぴかぴかの運転席です。
前方出入り口から撮影しました。
右中央の人は通行人でした!
 
 

 

                 ビリエット(乗車券)の3年の歴史をご覧ください。

                 左上:1年間パス(地下鉄・バス共用)2011/7当時
                
                 2011年は、1ユ-ロ(105円程度)でした。
                 バス・地下鉄共用、75分以内、地下鉄は1回のみ。  
                 2012年から、1.5ユ-ロ(160円~200円程度)
                 バス・地下鉄共用、100分以内、地下鉄は1回のみ。


                

                バスの中 きみはスリかと スリが言う   元鷹
               

 
 
 

2013年8月28日水曜日

解明なるか?修行僧の謎

大道芸「修行僧片手持ち上げの行(ぎょう)」が、先日の会社仲間の
夕食会で話題になりました。

また、イタリア人Mさんはこの類のことが大好きで、彼なりの推測は、的を得たもので、私は「なるほど!」と彼の観察力に敬意を表した次第です。

しかし、待てよ!本当にそういった仕掛け〔地面に坐った僧は、上半身から右腕右手にかけて、鉄板のようなもので型(かた)を身につけている、と言う説明でした〕なのだろうか、と今一度、現場(大道芸人の仕事場)へ駆けつけてみることに。

27日〔火〕5時45分P.M.頃。

コロッセオに近い VIA DEI FORI IMPERIALI の路上に現場はありました。ところが、今日は2人組ではありませんでした。一人で、宙に浮いた状態を見せてくれました。〔写真ご参照〕

中々のアイデアです。これなら、多くの観光客の足を止めることが出来そうです。実際、この修行僧と一緒に記念写真を撮って、楽しんでいる観光客がたくさんいました。

さて、今日の修業僧面会(と言っても観察するだけですが)の目的は、仕掛けの発見です。前から、両脇からと眺めたり、写真を撮ったりして手がかりを探しました。

しかし結局のところ、推論は用意できず仕舞いでした。
イタリア人Mさんの推測は、ほぼそのとおりですが、Mさんも私が今日見た一人僧の宙浮かび姿は、未だ見ていないのではと思われます。

兎に角、不思議です。
勝手に名付けた名前の修行僧ですが、実際問題、この僧はさぞかし3時間前後は、このカタチで印を結んでいる(左手)のですから、大変です。
表情を変えずにあの状態を保つことは、まさに「宙浮かびの行」です。

どうやら解明には、もう暫くの間冷静な観察が必要かもしれません。

               スタンド・バーに右手が接点を持つだけです。
               1m位宙に浮いています。左手は、仏像のように
               印を組んでいます。右側に立つ男性は、しきりに
               お金を手前のBOXに入れるように写真撮影する
               観光客へ呼び掛けていました。




               

               修行僧の左側へ廻ってパチリ!この角度の方が、
               仕掛けを考えるのには、ヒントがありそうですが・・・
               左側の男性は、お世話係?です。


               宙に座す 修行僧 何想う           元鷹     




2013年8月26日月曜日

夏の風物詩 スイカ売り

ローマのこの1週間の天気は、夕方や早朝に大雨が降っては、秋の気配
を感じさせます。まるで、晩夏から初秋へのバトン・タッチの儀式であるかのような天気の変化です。

さて、スイカの屋台売りについては、昨年も紹介させて頂きましたが、今年は秋に近づいての再登場となります。

ローマ・テルミニに近い共和国広場には、スイカの屋台が2台開かれています。今回は、昨年の屋台と反対側に位置する屋台を訪れてみました。
※ Via V.E.Orlandoが、共和国広場に接するあたりです。映画「ローマの休日」で、女王役の
O・ヘップバーンが、宮殿を抜け出して三輪自動車から飛び降りたところです。

スイカの一切れは、1€(ユーロ)です。約135円です。
暑い日差しのなか、一切れ食べてみるとほど良く冷えていて、実に旨いと
感じるものです。

若い店主は、名前をアンジェロさんと言いますが、大変熱心に商売に励んでいます。1日150切れのスイカを販売すると胸を張って答えました。

屋台の営業時間は、午前11時から午後11時までの12時間です。
間もなく9月になりますが、秋風が吹くころには店じまいになりそうです。

因みにイタリア語では、スイカ⇒COCOMERO、スイカ売り⇒COCOMERAIO と言います。

手前左のボールに入ったものは、ココナッツです。
                余り大きくないショーケースですが、1ユーロで、
                涼を楽しめます。

                


                ワンコイン 夏の風物 スイカ売り       元鷹 

2013年8月25日日曜日

心ときめき 胸躍る その名は ?

8月も15日を過ぎたころから、朝夕は勿論、日中でも吹く風に秋の到来近しと予感させる気配が漂って参りました。

さて、予てから今日のテーマ「心ときめき 胸躍る」なるものを掲載したいと考えておりましたが、やっとその機会を得ることが出来ました。

そのテーマとは、「便り」〔手紙・はがきなど〕のことです。ここでは特に万年筆、或はボールペンを使った手書きの「便り」を指します。

今日、パソコンの出現〔何時頃からでしょう〕によって、e-mail〔電子レター、電子手紙〕が、様々な機種の開発とともに世界中を駆け巡る〔?〕時代となりました。

皆さまにお読み戴いていますブログと称するこの「ROMAの麗雅都だより」も正にパソコン・ソフトのお陰であります。

ここローマからご購読戴いている多くの方が住む日本へ、パソコン操作によって瞬時に届けることが可能な時代の中に生きている、ということは有難いことですが、裏腹に不思議なことであるようにも思えます。

さて、何を今更とご意見を賜りそうではありますが、e-mailなるものには、行間に「書く者の空気」が、入り込めない特性が在るように思えます。

ところで、元々、元祖MAILなるものは、手紙・葉書の手書きの筆〔ペン〕によるものでした。私生活においても、またビジネスの世界でも長い間その主流であった手紙・葉書の存在は、今や遠い過去に追いやられた感が致します。

便利至上の時代になって、大分久しい訳ですが、その便利性は活用しながらも、古き良き時代のMAILも今一度見直しながら、「スロー・フード」成らぬ「スロー・メール」〔手紙・葉書〕を楽しみたいものと思っています。

私にとって忘れがたい感動の手紙は、かの医学博士野口英世の母シカが、海外で研究に没頭する英世への平仮名文字で書き綴ったものです。
〔「野口英世記念館」内にて展示されていました。〕

明治時代のことですから、今から大昔の話です。
シカさんは、英世の無事を心底から願い、逢いたいと言う心情を伝えるために、平仮名いろはを学んだと言われています。

そんな母親シカの我が子を想う切なる気持ちは、十分に「書く者の空気」が、手紙いっぱいに広がっていて、深々と読む者の心に伝わって来ます。

母親シカの手紙は、一切の技術を必要とせずに「親の情」の篤さだけを深々と伝えています。

一通の手紙をしたためる為に平仮名を学び、我が子に逢いたい気持ちを
素直に書き綴ったシカさんのこころに習うことが、私にとっては励みになっているように思われてなりません。


                               心ときめき 胸躍る 思い想いの便りは、宝ものです。


               

               共和国広場を描いた水彩画絵葉書(1994年頃)



               元気です 一筆啓上 便りだし          元鷹 

2013年8月21日水曜日

修行僧の大道芸?

もう1カ月も以前に購入した新聞「REPUBBLICA」の付録として
付いていた雑誌”il venerdi”を読んでおりましたら、正確には、
ペラペラとめくっていますと、商品紹介の記事に目がとまりました。

その一つは、ネロ・ジャルディーニの紳士靴
今一つは、ジォルジォ・フェドン1919のキャスター付バゲージ
最後の一つは、ナラ・カミーチャの花柄シャツ

WEBサイトで、上記の扱い店を探しましたら、いい具合に
殆ど同じ地域にショップがあるようでしたから、早速見に行くことにしました。

所は、メトロA線スペイン広場〔正確な駅名は、”SPAGNA”です〕
に近い VIA FRATTINA です。ナラ・カミーチャだけは、隣接した
VIA DEL CORSO にありました。

しかし、ネロ・ジャルディーニのショップでは、残念ながらお目当ての
紳士靴は展示されていませんでした。また、ジォルジォ・フェドン1919
の扱い店は、何と夏休み中〔9月3日まで〕の張り紙が、降ろされたシャッターに貼られていました。9月に再チャレンジすることにしました。

そうだ、ここまで来たら久し振りに”VOTTEGA VENETA”のブティックを
立ち寄ってみよう、と Piazza S/Lorenzo in Lucina へ出てみましたら、
広場の入口近くに、奇妙な恰好をした大道芸人が眼に入りました。

ウ-ム!ここにも居たか、最初は6月半ばごろにコロッセオに近い諸皇帝通りで、見かけたことがありました。しかも、2組でした。一緒に居たY夫妻と、一体どんな仕掛けになっているのだろうか、と首を捻った次第です。

そして以来2カ月が経って、今日はこの広場で修行?していました。
通行人の足を止めて、面白がらせてお布施?を戴こうという大道芸の1種と言っても良いかも知れません。

しかし、実に奇妙に小柄ながらも大の大人が、片腕一つで支えられているものであります。私は、近くに寄って写真を撮らせて頂きました。ポーズをお願いしますと、浮かんでいる修行僧は、白い歯を浮かべてニッコとしてくれました。

ローマの繁華街には、いろいろな大道芸人が現われますが、この片腕での修行僧風大道芸人には、プロの風格を感じてしまいます。

                               雑誌"il venerdi"の商品紹介ページ
                左下:ネロ・ジャルディーニ紳士靴
                右上:ジョオルジォ・フェドン1919 キャスター付バゲージ
                右下:ナラ・カミーチャ婦人シャツ 

                                       
 
修行僧風大道芸人の妙技?
右腕右手のみでもう一人を空に持ち上げています。
この仕掛けを見破れる方は、マジシャンに成れるかも?!
このまま、動かずにジッとしている技です。ウ-ム?
 
 
面白い! 不思議だナ-と 財布開け   元鷹
 

2013年8月12日月曜日

トウモロコシの話し

私は、夏の作物の中でトウモロコシが一番の大好物です。
やっと近くのスーパー・マーケットに顔を出すようになりましたので、
スーパーでの買物が一段と楽しくなって参りました。

推測ですが、イタリアのスーパー{近くの”CONAD”を観て}は野菜・くだものなど作物の販売は、農家の収穫次第で仕入れるのでしょうか、計画的に仕入れて並べているようには見えないからです。

違った言い方をすれば、契約農家が個々の農家の作物つくりの中で、収穫次第にスーパーへ卸しているのでは、ないだろうか、と思うのです。

ですから、旬の作物ばかりが販売されることになって、消費者には大いに歓迎される訳ですが、ムラと言いますか、その分バラツキも結構あるように思っています。

全くもって、ここにもイタリア人気質が、しっかり働いていて〔否、根づいていて、と言うべきか!〕、作り手、或は売り手市場が優先されている、と申し上げて良いかも知れません。

トウモロコシのお話しを書こうと思ったのですが、変な方向に話しが逸れてしまいました。そうそう、思いだしました。

スーパーに行っても、
①7月下旬まで、トウモロコシが並んでいなかった。
②他の品種に比べると、トウモロコシの量が少ない。
③ほかの野菜・果物もそうなのですが、サイズなど吟味しない。    
④産地の情報・説明など一切ない。

等々、日本の事情に比べてみると売り手側サイドの都合が、この辺から伺えてきます。おそらく、余り考えていない、工夫を凝らさない、コントロールしない、のが”イタリア流儀”なのかもしれません。

肝心のトウモロコシの味は、残念ながら特記するほどの味わいがある訳ではないのですが、私には妙に懐かしい味がするから不思議です。

日本で最近食べていた味ではなく、半世紀前に母親がおやつ代わりに、夏になると釜茹してくれた、あの「食感」を想い出させてくれるのです。

ローマの町並みが、2000年、1000年と云った気の遠くなるような歴史を今に彷彿させてくれるのと同じように。

トウモロコシをガブリと噛んで口の中で、モグモグすれば、半世紀前に兄姉らと一緒に食べた昔の時代や風景を懐かしむことができるのです。

さあ、今朝もこれから朝市の八百屋さんや近くのスーパー”CONAD”
へ、トウモロコシ探しに行かなくては・・・。今日は、新鮮なトウモロコシに
出合いますように。

茹で上げたばかりのトウモロコシを大皿に
                盛りました。塩を振り撒いて食べました。


               


            朝一番07:45ころ入店した処、9本しか
                ありませんでした。まだ、入荷していないのですネ。
                因みに1本あたり約30円程です。


                
                ガブガブと アツサ忘れて 夏の陣   元鷹




2013年8月10日土曜日

海辺で星を見ながら夕食を

もうずいぶん前から”先生”とは、お食事をゆっくり楽しませんか!とお声を掛けながらも、実現出来ずに月日だけが経ってしまった。

この夏こそはとご相談したところ、「トルヴァイアニカの海の幸の美味しいレストラン」へ行きましょう、と云う提案を戴き、出掛けることになりました。

さて、トルヴァイアニカ(TORVAIANICA)という所の名前も正直聞いたことがありませんでしたが、先生はメールで詳しく紹介してくれました。

’60年代には、そのきれいな海岸線に魅せられて多くの人を集め、また映画などのシーンにも使われたなど、知る人ぞ知る夏の人気のスポット・ゾーンだそうです。

トルヴァイアニカまでは、ローマ市内から車で、およそ1時間ほどの距離です。往復の運転は、先生のご主人にお世話になりました。只管多謝。

ローマの空港のあるフィウミチーノ、さらにリド・ディ・オスティアを南下した処に、目指すレストランはありました。

レストランは、”OSTERIA DEL MARE”と言いますから、「海の小料理屋」と訳したらよいのでしょうか。20卓ほど小奇麗な小料理屋さんでした。

レストランは、海辺の砂地に直結した位置にあり、窓辺からの眺めが一番素晴らしいと思われる席が用意されていました。

海の幸をお腹一杯に楽しんだ後、今一度海辺に寄って星空を眺めてみることに。星が降る、とはこのような夜空をさすのでしょう。満天の星空です。

ご主人、先生の説明では、小熊座、大熊座があの星ですね、などと言われるのですが、天体に知識を持たない私は、只頷くだけでした。

フィウミチーノ空港へ一直線に走る?飛行機、そしてサテライト衛星と思しきハイ・スピードで夜空を飛ぶ光体など、夜に見上げる海辺の天体は、辺りの静けさとは別に一種独特の世界を演出してくれて、観る者を飽きさせませんでした。


            今まさに西方へ太陽が沈まんと・・・19:40ころ
                ’O SOLE MIO ♫

               
 
人影の見えなくなった砂浜は、何となくうらさびしいものの
普段では味わうことがない自然の表情を垣間見ることに・・・
 
 
とうきびを 海辺の子らに リヤカー押し     元鷹 

2013年8月4日日曜日

あるピクニック風景

オペラ好事家の仲間に誘われて、1日夜には夏の風物詩”カラカラ浴場跡の野外オペラ”観劇へ出向きました。

出し物(スペッタコロ)は、ローマを舞台にしたジャコモ・プッチ-ニ作曲の
傑作「TOSCA」でした。第3幕、21:00~24:00。

さて、ご存じの方も多いかと思いますが、カラカラ浴場周辺はまるで緑の公園地帯のように一切の飲食店は建っていません。〔実際には移動式のバールが店を出していました。*パニーニ、飲料水などの販売〕

そこで、三人で文殊の知恵を出し合ったところ、早めに集合して”ピクニック”をすることとなり、カラカラ浴場ならではの余興も楽しみとなりました。

開演は、21:00でしたから、19:40カラカラ集合、先ずはピクニック会場探しを見まわしました。

ほぼ入口近くでは、既に4人一組の先陣が宴を張っておりました。ウーム、成程。世界広しと云えども同じようなアイデアを持つ人がいるものだ、と一人で感心しながら、我々の宴席を広場のほど良い所に設定しました。

我々の持参したものは、Tさん手作りの△おにぎり、茄子あえもの、人参バー、M君は飲み物(ビール、お水)、私はモヤシ入りソース焼きそばと
茹でトウモロコシと、其々が思い思いの物を持ち寄った。

幸いにも爽やかな風が吹き出して、冷たいビールを飲みながら、空腹を満たすことが出来たのは、何よりだった。

さて、少々気になる先陣のイタリア人(と思われる)の2カップル4名。

ピクニック用ガーデン・チェアにどっしり腰を落とし小さなテーブルを中央に置いて、ワイングラス片手に楽しげに4人で語りあっている風景は、私の眼には何とも微笑ましく、かつ憧れのシーンと映りました。

年の恰好70歳前後です。長い年月を支えあった友人仲間でなければ、醸し出せないような雰囲気、そして一緒に過ごす時間の1秒1秒を味わうかのように設えた「ガーデン・パーティ」は、映画の1場面のようでした。

”歳月を経ることの尊さ”、”仲間との語らい”、”時を愛でる楽しみ”等々、
私には不思議な感情が、深々と湧きあがってくるのを抑えることが出来ませんでした。

さて、そろそろ我々も片付けをして入場口へ向かわなくては・・・。
TOSCAが、サンタンジェロ城から飛び込む前に!


            カラカラ浴場跡の一部を腰を下した場所から
                撮影しました。8/1 20:00ころ

            
           

            カラカラ公園?中央やや右側に腰を掛けて
                楽しげな語らいは、今夜の”TASCA”のことか?

           
                                               第2幕、3幕間の休憩時間に撮影。
                    会場は、人、人、また人の波のようです。


            カラカラは ”夏の夜の夢” オアシスよ   
                                                                                                                    元鷹
                
           



2013年8月1日木曜日

カラカラ浴場

今日から8月葉月に入ります。毎日厳しい暑さが鬱陶しくも、炭酸入り飲料水を飲めば、これは旨いと咽喉を鳴らし、朝夕の爽やかな風にあたれば、盛夏の楽しみも味わうことができる自然の有難さであります。

ところで、ローマの夏の夜の愉しみ方は多彩多色であります。

例えばいつも引き合いに出させて戴いて恐縮ですが、名画「ローマの休日」のクライマックスにもなっていますが、テベレ河川での音楽祭《ダンス、乱闘騒ぎ、そしてテベレ川へ飛び込む、etc..》、映画祭、期間限定のレストランなど、至ってバラエティに富んでいます。

また、市内の主たる歴史的建造物の数々は、陽が暮れますとスポットライトに当てられて、その堂々たる歴史の栄光をまるで物語るかのように浮かび上がらせているから不思議です。

その最たるものは、”コロッセオ”であります。最上階の一空間〔ひとコマ〕の中にすっぽりと満月が、収まったシーンは真に感動的です。

さてコロッセオから徒歩15分も歩けば、カラカラ浴場跡に着きます。
”カラカラ”〔ローマ皇帝/188-217〕とは、面白い名前ですが、これは本名〔マルクス・アウレリウス・アントニヌス〕ではなく、”あだ名”だそうです。

カラカラとは、彼が愛用したフード付きの外套に由来しているのだそうです。〔永遠の都ローマ物語/シャイエ著:青柳正規監訳より〕

皇帝カラカラ《CARACALLA》は、リヨン生まれ、在位211-217年。
212年公布したアントニヌス勅令で、帝国内全ての自由民にローマ市民権を与えたこと、カラカラ大浴場を作ったことなどで知られています。

カラカラ浴場は、1600人を収容できる大浴場だったとか。のちのディオクレティアヌス浴場〔306年頃/3000人収容可能〕ができるまでは、最大の規模の大きさだった、ということです。

さて、前置きが長くなりましたが、夏の夜の過ごし方の音楽の部の代表はここカラカラ浴場跡でのオペラ、バレー、コンサートを楽しむことです。

1800年後の今日、かつての公衆大浴場は、藝術公演の場と化し、多くの聴衆に楽しみを与え続けてくれているのです。感無量の一言です。

                               (左)2012年カラカラ浴場跡公演パンフレット
              (右)2013年 同上
           
             

            カラカラは 儚き夢の 大舞台     元鷹