2013年8月25日日曜日

心ときめき 胸躍る その名は ?

8月も15日を過ぎたころから、朝夕は勿論、日中でも吹く風に秋の到来近しと予感させる気配が漂って参りました。

さて、予てから今日のテーマ「心ときめき 胸躍る」なるものを掲載したいと考えておりましたが、やっとその機会を得ることが出来ました。

そのテーマとは、「便り」〔手紙・はがきなど〕のことです。ここでは特に万年筆、或はボールペンを使った手書きの「便り」を指します。

今日、パソコンの出現〔何時頃からでしょう〕によって、e-mail〔電子レター、電子手紙〕が、様々な機種の開発とともに世界中を駆け巡る〔?〕時代となりました。

皆さまにお読み戴いていますブログと称するこの「ROMAの麗雅都だより」も正にパソコン・ソフトのお陰であります。

ここローマからご購読戴いている多くの方が住む日本へ、パソコン操作によって瞬時に届けることが可能な時代の中に生きている、ということは有難いことですが、裏腹に不思議なことであるようにも思えます。

さて、何を今更とご意見を賜りそうではありますが、e-mailなるものには、行間に「書く者の空気」が、入り込めない特性が在るように思えます。

ところで、元々、元祖MAILなるものは、手紙・葉書の手書きの筆〔ペン〕によるものでした。私生活においても、またビジネスの世界でも長い間その主流であった手紙・葉書の存在は、今や遠い過去に追いやられた感が致します。

便利至上の時代になって、大分久しい訳ですが、その便利性は活用しながらも、古き良き時代のMAILも今一度見直しながら、「スロー・フード」成らぬ「スロー・メール」〔手紙・葉書〕を楽しみたいものと思っています。

私にとって忘れがたい感動の手紙は、かの医学博士野口英世の母シカが、海外で研究に没頭する英世への平仮名文字で書き綴ったものです。
〔「野口英世記念館」内にて展示されていました。〕

明治時代のことですから、今から大昔の話です。
シカさんは、英世の無事を心底から願い、逢いたいと言う心情を伝えるために、平仮名いろはを学んだと言われています。

そんな母親シカの我が子を想う切なる気持ちは、十分に「書く者の空気」が、手紙いっぱいに広がっていて、深々と読む者の心に伝わって来ます。

母親シカの手紙は、一切の技術を必要とせずに「親の情」の篤さだけを深々と伝えています。

一通の手紙をしたためる為に平仮名を学び、我が子に逢いたい気持ちを
素直に書き綴ったシカさんのこころに習うことが、私にとっては励みになっているように思われてなりません。


                               心ときめき 胸躍る 思い想いの便りは、宝ものです。


               

               共和国広場を描いた水彩画絵葉書(1994年頃)



               元気です 一筆啓上 便りだし          元鷹 

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