2014年12月27日土曜日

第303話 ローマ・テルミニのクリスマスツリー

今日(12月26日)は、サン・ステファノの日にあたり祝日であります。
昨日は、クリスマスでしたから2連休の祝日休みとなりました。

しかし、多くの観光客で市内の観光名所は何処も溢れかえっております。
年末の風景を全3回にわたりご案内したばかりですが、やはりテルミニ駅の構内に飾られた愉快なクリスマス・ツリーも追加させて頂きます。

既に毎年このブログでご紹介した参りましたから、覚えていらっしゃる方も多数いらっしゃるかも知れませんが。

”愉快なクリスマス・ツリー”のその訳は?

飾りものは殆どなく、駅の利用客が思い思いに自分のメモや、煙草の空き箱などを使ってサンタ・クロース(Babbo Natale)への訴え、希望、願いを書き込み、そして自分でモミの木に取り付けるだけです。

暇にまかせてぐるっと一回りしてみましたが、流石にローマ・テルミニ駅です。世界からローマに来られた利用客が、自国の言葉で綴っているのが
微笑ましく思えましたが、日本語でのメモ書きは、見当たりませんでした。

面白いのは、駅構内に設置されたクリスマス・ツリーですから、簡単でも
ツリー設置の曰く因縁とか、使い方を紹介する看板などがツリーの側に置かれてもよさそうなものですが、そのようなサービス?は一切有りません。

これもイタリア人気質なのか、このような流儀なのか、素っ気ない処が面白いのかも知れません。”書くも書かぬも旅人にお任せします!”と云うところでしょうか?

えっ!?これは何。
                 お客が作るクリスマスデコレーション?
                 下の写真をご覧ください!

                 
ツリー全体をご覧戴くとメモの数の凄さが
                 お分り頂けるかも知れません。
                 セルフサービスです。御参加されますか?


                 テルミニで 七夕さまを 想い出す
                 天の川なら 電車要らぬもの

                 夢希望 サンタに頼む 気は同じ
                                    元鷹

                             

2014年12月26日金曜日

第302話 ローマの歳末風景 その3

クリスマス当日の今日25日は、聖夜♫ならず”サイレント・デイ”と言っても良いようなまことに静かな日となりました。昨日と同様に空はドンと重く普段のあのローマの青空は影を潜めていました。

ローマの歳末風景”その3”の一番目には、先日23日(火)にオープンしたばかりのお店/お菓子屋さんをご紹介します。

場所は、サン・ベルナルド広場の一等地にあります。
たまたま散歩中に眼に入ったお店のネーミングにビックリしてしまった次第です。お店の名前は、”EXQUISITALY”(イクスクィズィタリー)です。
※Piazza di San Bernardo,99 Roma 00187

英語のEXQUISITE(イクスクィズト)とITALYとの合成語であることは、ほぼ間違いないところです。この前半のEXQ(省略)は、極めて美しいもの、
極めて上質なもの、という表現の形容詞です。

このお店はお菓子屋さんですから、さぞかし”他では手に入らない最高に美味しいお菓子・チョコレート”を用意しております、という経営者の心意気をお店の名前にされたのではなかろうか、と想像してしまいました。

そうだ、部屋の明かりを今少し明るくしようと出掛けた先は、フイユーメ広場にあるデパートの"LA RINASCENTE"(ラ・リナシェンテ)でした。

流石にクリスマス直前の買物客は、プレゼント品探しで忙しそうな風情を醸し出しておりました。

地階(家庭用品、雑貨品、旅行品、照明器具などを扱う)のフロワーには、
これまで見たことが無い数のお客様で賑わっていました。
さて、探し物・電気スタンドは結局諦めざるを得ませんでした。

スカンジナビア・デザインのお洒落な製品が多く、予算にも手が届かないし、アパートとの雰囲気もマッチしないことから、見送ることにしてしまいました。

帰りは、いつものように化粧品売場裏側に在る出入り口から外へ出ました。バス停へ向かおうと左側へ足を向けるとデパートの隅に年恰好70歳位の男が、ジッと坐って焼き栗を売っていたのでした。

コートの襟を立てながら足早に歩く買物客や通勤客たちは、そんな焼き栗売りの所在も気に留めずに家路へ急ぐのでした。

ギラギラと輝くデパートの明りとその裏側の焼き栗の男のジッと動かない姿が、帰りのバスの中で妙に頭に霞んで仕方ありませんでした。


ガラス戸で店内も丸見えです。
                 品揃えは、まだまだこれからの様子でした。


                  

            遠くからもTVの大画面のように映っていました。


            
鳥打帽が似合った焼き栗屋さんでした。
            寒い路地でポツンと・・・ああ、歳末かな!


         
             歳末に 街角でみる 明と暗
                             元鷹

2014年12月24日水曜日

第301話 歳末のローマ風景その2

今日は、クリスマスイヴの日です。ここ10日間前後は、どこのお店も
と言って良い程に多くの買い物客で賑わいを見せていました。

歳末の街角の風景には、ヴァチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂をご紹介しなわけには参りません。タイトルは、「歳末のローマの風景」としましたが
その大きな一角ですから、年末の風景にはピッタリであります。

23日(火)午前10:30ころ。大聖堂の広場は、既に広場の列柱にそうようなカタチの列がまるで長蛇の如く続いていました。

今年、ここサン・ピエトロ大聖堂に10回前後の訪問をしてきましたが、
これほどに大聖堂へ入場するための長い長い人垣をみたのは、初めてです。どう少なくみても、2,000人以上は並んでいたように思えます。

広場中央には、例年のように”プレゼピオ”が実物大にホンモノであるかのように造られていました。また、プレゼピオの正面から右側へ廻り込みますと、巨大なモミの木(それに違いない!OR?)を楽しめます。

毎年イタリア各地から或は他の国の町から、ヴァチカン市国へ贈られると
聞いているのですが、このような巨木をどのように運び入れるのかが、不思議で仕方が有りません。

一体、市内の歴史的建造物を見ても同じことが云えるわけですが、
巨大なものの造形や設計設置に関しても見事な技術とアイデアを披露できるセンスをイタリア人は、持ちあわしているのに違いありません。

世界からサン・ピエトロ大聖堂に。
            列は入口から正面左側まで、このように。
            案内係や整理係員がゼロと云うのが真にスゴイ!

モミの木(?OR!)
                 隣のオベリスクは、建築家F/ドメニコ
                 によって1586年に移設された。

                 
     
毎年のことですが、見事に造られています。
中央に見えます揺り籠の中には25日未明
に生誕の神の子が入る仕組みです。   
 
 
広場には 人も歴史も 綿々と
                元鷹

第300話 歳末のローマ風景 その1

2014年午年もいよいよ残すところ丁度1週間となりました。

振りかえってみますと、計画が目出度くできたこともあり、また中途半端のまま先へ進まない状態に成ってしまったものあって、複雑な心境です。

笑っても泣いても今年は、あと1週間。精々自省に十分な時間をかけて、
来る年2015年(羊年)に期待したいと願うものであります。

そんな年末歳末のなか、ローマの街角のブラリと歩いてみた昨日今日の
印象を雑記帳へ印すように書いてみたいと思います。

最初は、昨日22日(月)夜半に、ローマの音楽の殿堂AUDITORIUMへ音楽仲間と一緒に出掛けた印象記です。

この日は、アンナ・ネトレブコ(ソプラノ)とサンタ・チェチリア国立アカデミー・オーケストラ&コーラスの共演(競演か?)があり、指揮者はアントニオ・パッパーノという豪華版でした。

会場となったサ-ラ・サンタチェチリアは、恐らく市内最大の音楽堂であり
2,500人前後の聴衆を収容することが出来るそうです。

昨日のコンサートは、タイミング的にはクリスマス直前であり,いやそれ以上に上記の豪華出演者アンナ・ネトレブコとパッパーノ率いるサンタ・
チェチリア国立アカデミーとの共演だった為、ほぼ満員の会場でした。

うっとりと堪能したコンサートでしたが、会場を後にすると底冷えするような寒さが待っていました。市内からそれほど離れていない割には随分と温度に差があるように感じた次第です。

私は、コンサート前にとった軽食の際の白ワインが、効きすぎてコンサート
前半に睡魔に襲われてしまったのが、何ともはや残念でした!

”腹ごしらえ”をしてから、コンサートへ。
            オーディトリウムの一角にあるレストランの風景。
            安くて美味しいので超満員状態が続きました。

            
会場のサーラ・サンタ・チェチリアです。
            オーディトリウム最大のホールです。

            
中央左:ネトレブコ(ソプラノ)
            中央右:指揮者パッパーノ
            世界最高のソプラノと素晴らしい演奏に
            会場からはエールを送る拍手が長く続きました。

            
            年の瀬に ネトレブコ聴く 幸せよ
                                元鷹  


2014年12月22日月曜日

第299話 老舗菓子店”ダニーノ”の陳列棚

ローマでは、普段の日曜日や土曜日の午後など閉めるお店が多いのですが、この時期クリスマス商戦の繁忙時には、流石に多くのお店がオープンしております。

また、このシーズン(11月下旬~クリスマス直前まで)の風物詩とも言えますが、イタリア人(ロマーニ)のお買物品探しで商店街は人混みするのが常であります。

恐らくですが、最愛の家族に、妻に夫に、そして彼・彼女に、或はお世話になったあの人へ・・・と、最適な贈り物を探すために多くのショップを訪ね歩くわけです。

この熱意ある行動力には、敬愛の念を抱きつつもエネルギシュさには
ただ驚き感心するのであります。

彼らのクリスマスへの熱い想いは、日本で育った私には理解を超えるものであるのは、当然なことであります。

よって、多くのお店が、「休み」最優先のプライオリティの土地柄であるにも関わらず、仕事に入るのは需要・供給の原理に自然に沿ったものと言えます。

以前(昨年だったか?)にも、ご紹介しておりますが第299話のタイトルの
如くローマの有名老舗お菓子屋さん”ダニーノ”(シチリア・パレルモに本家あり)の今の”ヴェトリーナ”(ショー・ウインドー)を撮影して参りました。

余りにも可愛らしく、愛おしく、愛情味を発散してくれるこの「ヴェトリーナ」
を見るだけでも”幸せを貰える”のです。

そうです!幸せを売る店、見せる店というのがオーナーの経営姿勢の中に生きているのかも知れません。

ローマにお越しの節には、是非とも””ダニーノ””の藝術的とも思える
お菓子、ケーキをお試しください!

☆ショップ情報 Imformazione di
  DAGNINO / ダニーノ
  *PASTICCERIA / お菓子屋、ケーキ販売店
  Via Vittorio Emanuele Orlando,75  00185 Roma
     TEL.**39-06-4818660
  

雪化粧の馬小屋 
幼子の生誕
 
まるでお伽の国のお話しのようです
 
”ダニーノ”入口全景 
            ガレリアには二人掛けのテーブルとイス
            とがオシャレに並べられています
 

 
遺跡佳し 勝れるドルチェ あっローマ
 
 
ダニーノに 歩めば幸の 香り発つ
 
 
如何せん 始めたディエタ 三日坊主
 
 
                    元鷹 
 
                                 

2014年12月21日日曜日

第298話 師走のコルソ通りは凄い!

最初にお願い申し上げます。久しくの休筆をご容赦下さいませ。先ず持ってお詫び申し上げます。本日から再開させて頂きます。

さて、第289話は題目の通り、毎年掲載させて頂いておりますが、師走の「コルソ通り」の夜空を飾るクリスマス・デコレーションでございます。

因みに、一般にはクリスマスとは申さずに”ナターレ/NATALE”と呼んでいます。メリー・クリスマスは、”ブオン ナターレ”となります。

一昨日の19日(金)日の入り後、満を持してコルソ通りへ出掛けてきました。40番のプルマン(乗合バス)をヴェネチア広場に下車すれば、グァンと広場中央に白銀で覆われた背の高いクリスマス・ツリーが眼に飛び込んで来ました。

そして、広場からポポロ広場までおよそ1.5KmのローマNO.1(私にとって、ということだけですが)のコルソ通りに入りました。

今年の飾りつけは、想像以上の華やかさで師走の夜空をゴージャスに
輝かせておりました。

その飾りは、各国の国旗をモチーフにしたものです。
第一番目は、当国イタリア共和国と欧州連合の旗を飾っています。
※反対側に位置しますポポロ広場側からみれば一番最後となる訳です。

その夜空の輝き具合やカラフルな国旗の浮き彫り具合などは、下記の
写真をご覧頂いた方が、一目瞭然となっておわかり易いことかと思われます。

当然ですが、直ぐに気に成りますことは、一体全体”日本の国旗は、何処にあるのだろうか?”という想いでした。

それは10分も歩かないうちに解決できました。
見つけた場所は、コロンナ広場近くでした。丁度、スペインのお店「ZARA」の前の位置と申した方が良いかもしれません。

海外で、況や地元ローマ市中の繁華街で眺める日ノ丸は、やっぱり
感動でした。改めて、国旗の持つデザインの魅力に感激した次第です。

12月19日午後5時15分ころ
            ヴェネチェア広場のクリスマス・ツリー

           

            夜空に浮かぶ欧州連合とイタリアの国旗


            

            ついに発見!我が国”ニッポン”登場です!!
            もっと輝け日本の国旗!!!と願いました。


              LED コルソに光る ノーベル賞 
                                    元鷹