2013年11月16日土曜日

第202話 フジコ・ヘミング ピアノリサイタル

フジコ・ヘミングのピアノリサイタルが、ローマで開催されると知人から
1週間前にメールでの知らせが入って、小躍りする気分になりました。

今回は、ローマ日本文化会館にて開催されましたが、先月にご紹介
しました文楽公演に続く同館創立五〇周年記念事業の一環のイヴェント
です。素晴らしい記念事業にこころから御礼を申し上げたい気持ちです。
※ローマ日本文化会館は、アントニオ・グラムシ通りにあります。イタリアに於ける日本歴史文化の
 紹介はじめ、イタリア人にとっては日本全般の関心への窓口的な役割を果たしております。

今日は朝から生憎の☂模様でした。文化会館ホールは、100人着席可能でそれ以上は立ち見席となるとの情報でしたから、幸いにも休みでもあり早めに家を出ました。同館には、午後5時頃には着いてしまいました!
※因みに開演は午後8時でした。

日本からのビック・アーティストによるローマでの演奏会は、非常にまれですから、今日のステージは日本人には特に大変有難いものでした。

プログラムは、前半:ドメニコ・スカルラッティ、フレディック・ショパン、
休憩を挟んで後半:セルゲイ・ラフマニノフ、モーリス・ラヴェル、
助川敏弥、フランツ・リストと多彩な曲目です。何とリッチな気分でしょう!

私は、中でもリストの「ラ・カンパネラ」を聴くことを最大の楽しみに演奏会へ出掛けましたので、女史のピアノ演奏をライブで聴けた嬉しさは例えようがありません。しかも、最前列という好位置での傾聴は最高でした!

ピアノ演奏については語る素養も資格はありませんが、只館感動感激の
演奏会だったと申しつけたいと思います。

女史は、1曲が終わると立ち上がって会場の聴衆へ頭をさげ、ほんの少しだけ微笑むのですが、L・ダ・ヴィンチのモナリザのようで感動しました。

また、前半・後半ともステージ衣裳が何とも華やかで独創的でした。
前半は、黒地内掛けに金刺繍の鳳凰かと思えるデザインが背中にみえました。

後半の衣裳は、品のある紫色をベースにした薄地の生地を使ったお召し物で、お足もとには赤、否、朱色の裾が見えました。

フサフサされたゴールド色の髪には、やや大きめの飾りものが右半分を覆い、何ともフジコ流エレガントさを見せてくれていました。

さらには、ペダルを踏む黒の靴には、大きなリボンが可愛らしくチョコンと
飾られていて、メルヘンティックでした。イタリアファッションも顔負けです。

ご想像戴けましたでしょうか?
世界のピアニスタ、フジコ・ヘミングのこのサービス精神には度肝を抜く勢いが在りました!勿論、ピアノ演奏の素晴らしさは申すまでも無いのですが。

サービス精神と言いますと、全曲終わりましてご挨拶≪イタリア語、英語、日本語≫のあとには、ドビッシーの「月の光」、ヴェートベンの「ソナタ・テンペスタ」(と聞こえたような)をプレゼントして下さいました。ワァー感激!

感動の内に演奏が終了しますと会場は興奮止まず大拍手とスタンディング・オヴェションで女史へのローマ演奏会の大成功をお祝いしました。

私は、途中道だった老舗菓子屋の「DAGNINO」でマロングラッセを用意出来なかったことだけが、甚く悔やまれて成りませんでした。


            文化会館内ホール・ステージ中央にセットされ、
                フジコ・ヘミング女史を待つ”STEINWAY & SONS”.
                                          演奏は18曲(アンコール曲含み)にものぼりました
                今、こうしておりましても「ラ・カンパネラ」の音が耳に
                残っています。



                まぶた閉じ 流れるように ピアノ弾く      元鷹
               
   

                リサイタル フジコファッション 度肝抜く     
   


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