2014年5月5日月曜日

第237話 ポルタ・ポルテーゼ

5月4日〔日〕を迎えて、ことしのゴールデン・ウィークもいよいよ後半へ。
読者の皆さまには,如何にお過ごしでしょうか?

ローマ・ヴァチカンは、聖人列聖の日〔4/27〕のお祭り騒ぎも鎮まったものの聖地巡礼の人波の多さは相変わらずの勢いです。

今日の訪問地は、「ポルタ・ポルテーゼ」またの名を「蚤の市」あるいは
「泥棒市」と呼んでいる少々危なかしさも味わせて貰えるようなスポットです。

普段の生活でもスリ、置き引きとのリスクと隣り合わせに居ると云うのに態々「泥棒市」へ出掛けなくても良いではないか、と思うところもあるのですが、どういうわけかここにも足跡を残したいと出かけることにしました。

テルミニ駅百人広場から、NO.170のバスに乗車してポルタ・ポルテーゼまではおよそ20分かかります。下車は、スブリチオ橋て手前にあるエンポリオ広場が便利です。その橋を渡れば、目の前に「ポルタ・ポルテーゼ」〔ポルテーゼ門〕が現われてまいります。

ぜひ見て置きたい噴水の一つにエンポリオ広場内にある「壷の噴水」が
あります。確か、1930年代に作られたもので、何でもローマ市内の地域の特性を表現した噴水で全部で市内に9か所あるそうです。その一つが
「壷の噴水」です。

それでは、なぜここの地域は「壷」なのかと言いますと、昔〔古代ローマ時代〕ここは油の集散地〔市場〕だったらしく、直ぐ傍のテヴェレ川から油の入った「壷」〔粘土焼のテッラコッタ〕が、この地域に大量に集まったらしい。

さらには、この地域には昔に使われて捨てられた壷の小高い山状になったところがあり、”TESTACCIO”(テスタッチオ)と称されています。

※このテスタッチオ地域は、ローマ料理のトリッパ(牛の胃袋)などが有名  
  です。

そんな古代のことをイメージしながら、ゆっくりと「壷の噴水」を眺めてみるのも気分転換になるに違いない。ただ残念ながら、噴水と言いながらも現在は、水が流れていないのが惜しまれます。

 壷が重なり合うようなデザインの噴水です。
            水がどんな風に流れていたのか、興味があります。

さて、いよいよ目指す「ポルタ・ポルテーゼ」へ!急ぎます。
テヴェレ川に架かったPONTE SUBLICIO(ポンテ・スブリチオ)を渡ると
直ぐに左手にソレらしいと思われる門構えの入口に着きます。

近くに居た婦警さんに尋ねてみましたが、間違いありません。
これが泥棒市、否、”ポルタ・ポテーゼの市”のスタート地点なのでした。

長い長い市です!道路両側に陣取ったバンカレッレ(露天商)の多いこと、多いこと。地図を見てみれば、おそらく1KMはあるに違いない、と思うほどの露天商通りです。

この市で見かけた行き違う人は、殆ど外国人観光客らしい人達でした。

スペイン広場の高級老舗街を引き合いにするまでもありませんが、
騒音の中、ホンモノ・ニセモノを冷かしながら見て歩く「ノンビリ歩きこそ」が
”ポルタ・ポルテーゼ”の醍醐味ではないか、と1人合点して早々に帰りの
バスに乗りました。

            
ポルタ・ポレテーゼ
            市を見て回ってから門を出て行こうとする
             人の後ろ姿

            
            
 
右側の露天商には「€3.00」均一の
大きなオレンジ色の看板が吊るされています。
 
数多くの露天商、青空市を見た後の地元の
花屋さんに辿りついて、何かホット安らぎを
頂きました。ありがとうございました。
 
 
五月晴れ テヴェレ挟んで 吾遊ぶ
                         元鷹
 
 
 

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