2012年8月26日日曜日

はものとぎしのピエトロさん

ローマのみりょくのひとつに”しょくにんのわざ”が、あげられます。げんだいのにほんでは、すがたをみることがすくなくなったのでないだろうか、とおもわれしょくしゅに、”はものとぎし”があります。

タイトルの「はものとぎしのピエトロさん」は、まちなかのろじょうで、じてんしゃ〔ビチクレッタ〕に、またがって、ペダルをふみながら、おきゃくさまからあずかった「ほうちょう」すなわち、はものるいを「とぐ」ことが、しごとです。

しごとしているしんけんなすがたは、なんともはやひとをひきつけるものがあって、ほどうをあるくつうこうにんのあしをとめてしまいます。しごとばは、「かいぞうのじてんしゃ」です。ペダルをふんで、まるいといしをまわします。みずが、ひつようなだけトイシにあたるように、しかけができています。

ちょうど、びょういんのてんてきのようでもあります。やかんように、てもとをてらすライターが、セットされています。また、あんぜんをこうりょしているのでしょうか、じてんしゃが、ペダルふみのちからで、うごいたり、たおれたりしないように、おおきめのしかくいストッパ-が、つけられています。
ごじぶんもくるまのライトに、はんしゃするきいろいオビをこしにまいています。

そんなピエトロさんにおことわりをして、しゃしんをとらせてもらうきょかをもらいました。もちろん、しごとのじゃまをしないように、トイシからはものをはなして、できあがりぐあいをみぎてのおやゆびで、さわりながらみているあいだに、はなしかけました。

ローマしないのおきゃくさま〔おとくいさま〕をじてんしゃ〔しごとば〕でまわってあるくそうです。また、このしごとなかまは、ほとんどすくなくなった、とも。ピエトロさんは、しごとのてをやすめずに、しんせつにせつめいしてくれたのですが、どくとくのローマべんで、しかもはやくちでしたから、わたしのつたないヒヤリングでは、ざんねんながら、いとされるところをきゅうしゅうできませんでした。

あまりながいはむようなので、おれいをつたえて、そのばをたちさることにしました。ふりかえって、そのうしろすがたをかいまみたのですが、いちずにペダルをふみ、はものをとぐすがたは、わたしに50ねんまえのふうけいをよみがえらせてくれました。

こころのなかで、”ピエトロさん、おげんきで!”とねんじながら、テルミニえきにむかったのです。


                ピエトロさんは、もくもくと「はもの」をといでいます。
                おおきなボトルには、くだがついて、みずがトイシに
                おちるように「しかけ」がされています。

                                 おきゃくさまからあずかった「はもの」が、ボトルひだりに
                みえます。かいぞうした”しごとば/じてんしゃ”にまたがる
                ピエトロさんは、つうこうにんのめをひきつけていました。

                ペダルふみ ローマのとぎし といかける
          
                        しごとはなんぞ いきるはなんぞ      げんよう

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