2013年10月28日月曜日

文楽観賞


10月も慌(あわただ)しく、と言いますか、忙しくと云いますか、今月最後の日曜日の27日を迎えました。

「慌しく」も「忙しく」も”こころ”が、荒くなったり、亡くなったり、することですから、余り歓迎できない「こころの所作」と言えます。

イタリアらしく〔これが難物ですが〕”ピアノ エ ピアノ”〔ゆっくり そして ゆっくり〕と日々を過ごしたいものですが、言うは易くなかなか難しいことではあります。

さて、今月の4日、5日には、「ローマ日本文化会館開館50周年記念特別事業」の目玉一つとして、「杉本文楽」がローマ市内の名門”アルジェンティーナ劇場”にて公演されました。

ローマ文化会館発行の催し物のご案内に依りますと、「杉本文楽 曾根崎心中付(つけた)り観音廻り」の説明の中には、”イタリアにおける本格的な文楽公演はこれまで例がなく、今回が史上初めてとなります。創造的で優れた日本の舞台芸術を一人でも多くの方にご覧頂けることを願っております。”と紹介されています。

私は、初日の公演に出掛けてみたのですが、殆どの席がイタリア人他、外国人で埋め尽くされていました。

お恥ずかしながら、国内では文楽の観賞をしたことが有りませんでしたから、初めての体験でした。”何とFORTUNATO!”

義大夫節、三味線弾き、そして人形遣い(三人遣い)の三位一体となった
日本の伝統芸術に観席のイタリア人は釘づけになったように見入っていました。

イタリア人の口を閉じ込める程の迫力は、他のものではそうそう在るものでは有りません。さぞかし、文楽の持つ魅力に一気に惹きつけられたに違いありません。

話は変わりますが、テアトロ・アルジェンティーナは、1732年建設でロッシーニの傑作「セヴィリアの理髪師」(1816年)、ヴェルディの「二人のフォスカリ」(1844年)、「レニャーノの戦い」(1849年)年などが初演された、と云われています。《イタリアの歌劇場:牧野宣彦著:ふくろうの本》

               アルジェンティーナ劇場正面口。
                創設は1732年の老舗劇場です。   
 


                
 
公演が終了して舞台上から観客席のお客様へ
丁重なご挨拶をする文楽を演じた皆様がた。
久し振りに日本の伝統的なお辞儀を見て”心地よさ”
を味わいました。大熱演が大きな拍手を
劇場いっぱいに巻き起こして止みませんでした。
 
A4サイズの公演用チラシ(2種類)です。
                
文楽の魅力が伝わってくるような素敵なチラシです。
 
 
 
文楽と アルジェンティーナ 観る夕べ    元鷹
文楽は 三位一体 至芸なり

        







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