2013年1月19日土曜日

”アルマーニのマネジャー"のお話し

日本の家族からのメールによれば、今週14日の関東地方は大雪にみまわれた、とのことでした。
ローマへ観光にいらした日本人のお客様からも”日本は寒いですよ!”と何度か伺っておりました。

さて、ローマはお正月から比較的温かで、朝夕夜を除けば、ポカポカ?陽気の1月前半の天候でした。しかし、ここにきて連日の大雨・小雨の連続が続いています。また、今日(18日)の天気は、北風が強く吹き、いよいよ本格的な冬到来を思わせるものでした。

”アルマーニのマネジャー”のお話しです。

昨年11月半ばの或る日曜日のことでした。いつもの通勤道(VIA CERNAIA)を歩いていた時、
駐車中の車の中から、突然、声をかけられたのです。曰く「コロッセオは、どのようにして行ったら良いのか?」と質問されたのです。

私は一瞬「エッ?!」と思いきや、「この道を戻って・・・・・」と説明したところ、運転席の彼は、自己紹介を勝手に始めたのでした。かいつまんで申しますと、「ミラノから来たアルマーニのマネジャーをしている」と言うものでした。普通、そんな自己紹介はありませんから、この男、可笑しい奴かな、と。

休む間もなく、「貴方の身長はいくつか?」と。
そして、透明のビニール袋に入った”長袖シャツ”を投げるかのように渡されたのです。

この一連の動作はまるで、全てが芝居のような格好でしたが、いよいよ本性発揮です。

「現金の持ち合わせが無くて、クレジットカードでガソリンを入れようと思ったがダメだった。
少々、金銭を応援してくれないか?」と。私は、おもわずエェ-ッ!と唸ったが、シャツのこともあったので、財布から20ユ-ロ(2,100円)を渡してしまいました。

”アルマーニのマネジャー氏”曰く、「これじゃとても足りないよ!」と、オカンムリの様子。
私は、「それじゃ、これ(シャツ)は返すから、20ユ-ロを返して!!」と真顔で反撃すれば、マネジャー氏は、一気にアクセルを踏んで、「じゃな!アバヨ!」とばかりに、その場を勢いよく去ってしまいました。

既に、賢明なる読者の皆さんにはご理解頂いた通りかと存じます。
これは、通り魔ならぬ”車詐欺”の手口だったのです。

ところが年が新しくなって1月の初旬のことでした。同じ時刻頃に同じ場所を歩いていると、丁度、
若い親子が、同じような手口で、運転手(詐欺氏)に捕まって、話を聞かされていました。

私は、車の後ろに回って、「この男は危険、注意せよ!」と手話交じりのジェスチャーで、外国人
男性へシグナルを送ったところ、直ぐに詐欺氏の車は発車してしまい、その観光客らしい男性
からは”有り難う!”との合図を頂きました。

こうして、私の”20ユ-ロ”は、新しい年に役に立ったのでした。

 教訓その1.ローマでは、否、海外では、車から声を掛ける輩には、反応しないこと。



                              ここが、VIA CERNAIA です。後ろから3番目の
             赤い車の辺りに「曰くアルマーニのマネジャー」が
             車を止めて、カモ?を待っていた。 

   
             普段から 油断大敵 スリに詐欺          元鷹  

         
    

1 件のコメント:

  1. あぁ~、その程度で済んで良かったですね。イタリアには鍛えられますね。次回ローマを訪ねる際には心しておきます。

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