2014年7月24日木曜日

第258話 眠れぬ真夏の夜に

ローマ・テルミニ駅の広場を「500人広場」と呼びますが、実際には広場と言いましてもバス(プルマン)の大操車場(バス停車場)であります。

この広場のまん前には、306年にディオクレティアーノ帝(245-316)によって造られた古代ローマ最大の浴場跡が、ローマ国立博物館(ギリシア、古代ローマ時代の石像などが展示されています)に改造されて今なおその役目を引きついています。

さて、ここの入場券は面白いことに先ほどの500人広場に隣接した「マッシモ宮殿」(美術館)ともリンクしていて、確か3日以内ならばさらにもう一つの市内に在る美術館にも入場可能となっています。

即ち、1枚の入場券で3会場の美術館を楽しめるのです。時間を有する人、美術館巡りの関心のある御仁には嬉しい限りですが、実際には3会場巡りは、骨が折れる仕業ではないでしょうか?

さて、本日のテーマは、「眠れぬ真夏の夜に」であります。
上段のマッシモ宮殿跡美術館のフェンスには、中々洒落た古代の格言
が、いくつかテント張りされているのです。

言葉は、イタリア語と英語とで綴られていますが、これがスンナリとは
読めないのが、玉にきずです。

しかし、引き込むのですネ?!一般歩道に佇んで、そしてジッと動けなくなります。読み切れないから、ウーンと唸って訳そうと下手な翻訳を試みてしまうわけです。

早速その中の一幅(?)を皆さまへご紹介致しましょう。
                    
          (伊語)
                       La solitudine e' per lo spirito
                       cio' che il cibo e' per il corpo.
                           
           (同文英語にて)
                             Loneliness is for the spirit
                             what food is for the body.

           (元鷹訳)
           ちょうど食べ物が体にとって必要なように
             孤独は精神に欠くべからずものである 

以上ご覧戴きまして、どんなご感想を抱かれましたでしょうか?
”眠れぬ真夏の夜に”の眠り薬となりますれば,まことに幸甚でございます。

 名も知れぬ大理石彫刻頭部の表情と文章との
              組合せが絶妙で見事であります。

              伊和辞典で調べても[solitudine]は出て来ず
            ラテン語を調べてみれば[solitudo](発音はソーリツードー)
            が見つかった!
 
            
            
     ※同じものを貼ってしまいました。消去がまま
              ならぬため、恐れ入りますが今一度お目通し
             願います。

            

            未だ眠れない御仁には、この石版標識を
            ご覧下さい。マッシモ宮殿に張られたものです。
              ()内のGIA'以下が興味深いですね。
              GIA’は前、元ということか、MASSIMILIANOは
              マクシミリアン神聖ローマ帝国皇帝名、MASSIMOは
              最高の、という形容詞?または人名そのものか?
              この謎(VILLA PERETTIなど)は、また後日に
              と言うことで!


              不思議だな ローマ歩きの かどかどが  
                                    元鷹 

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