2015年1月26日月曜日

第314話 メルラーナ通り 中編

(中編)

メルラーナ通りの終点には、サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ広場が大きく開けています。この交差点を反対側へ、即ちマンゾーニ側と言えば良いのでしょうか、横断歩道を渡りますと瀟洒なカッフェ・ハウスがあります。

1975年創業とのことで外観が何ともメルヘンティックで興味をそそられました。壁に付けられた花もランプも、そして並べられた入口前の食卓も
まるで絵ハガキのようにさまになっていました。

咽喉も乾いたことなので、このカッフェでお茶でもしようか、などとスタンドに乗ったメニューを眺めていると、中から出てきた店の女性に「ここはお茶とドルチェだけでも大丈夫?」と尋ねてみれば、「勿論ですよ!」との笑顔での一発返事、それじゃと一休みすることにしました。

店内の壁に飾られた数々の写真や年代がかった古ぼけたポスターは
ノスタルジックさに溢れ、ついつい身も心も惹きつけられてしまいました。

注文は、自家製ティラミスとエスプレッソ、そしてガス入水の小ボトルとしました。ティラミスは、程良い甘みで美味しくブオーノ。その代わり水は、ガス無しでしたが、確認せずに既に開けてしまったのでそのまま戴くことに。

壁にあった100年程昔の白黒写真を一つひとつ楽しみました。
10枚ぐらい在ったのですが、1枚を除いて全部何処の場所を撮影したものか、言い当てることできて安堵した。長年のローマ散歩の成果です!?

このカッフェの発見は、今回の収穫のひとつでもあります。次回のチャンスには、改めてプランツォかチェーナを楽しむつもりです。但し、注文した水の種類の確認を忘れないことを肝に銘じたいものです。

〔お店情報〕MERULANAcafe'
                    Via Merulana,138 Roma
                    Tel. ++39-06-7004221
                     e-mail*info@merulana.it

先を急ぎます。5分程出発点方向を歩きますとレコード店がありました。
LP,SPと言いましたか、まだ小学生か中学生のころ(半世紀前)は主流だったDISKの数々が所狭しとばかり並べられており、圧倒されました。

店主はアレッサンドロさんと言って40歳半ばくらいの男性でした。
”こんにちは!「カンツォーネ・ナポリターノ」の曲を探したい。”とご挨拶を
しますと、ツカツカと寄ってこられて、「どうぞ、この場所を見て下さい!」と
親切に案内してくれ、店の雰囲気同様に大変気に入ってしまいました。

結局、CDのカンツォーネ・ナポリターノ特集をお取り置き戴くようにお願いして、月内に購入する約束をしました。また、以前から気になっていた
小説(この通りを題名にした小説ですが。)の所在を伺うと、直ぐ近くの本屋さんに在る筈だ、と自信ありげに話してくれました。

私は、大変嬉しく感謝して本の題名をフルに書いて貰ったメモを大事にして、挨拶もそこそこにして紹介された本屋さんへ向かったのでした。

ショップ情報
       Negozio storico di MUSICA
                  Via Merulana 91     00185   Roma
                   Tel 06-7049-0109 
                 www.millerecords.it
本の題名 「Quer pasticciaccio brutto de via Merulana」
著者                   Carlo Emilio Gadda

(後編に続く)

                                今まで気づかなかったことが不思議に
            思えるほどオシャレな入口周りでした。


            
                                   ハートのデザインのズッケロ(シュガー)は
               新鮮でかつ驚きでした。中々の発想です!  


            
                                   ところ狭しと並べられたSP、LPレコード。
            ジャケットを眺めるだけでも時代を彷彿
            させてくれて楽しい限りです。 

                
             さがしもの 見つけたときの 喜びよ  
                                元鷹 


               

0 件のコメント:

コメントを投稿