2014年8月29日金曜日

第269話 サンタ・プラッセーデ教会

7月のある日、ローマに来ていた友人夫妻から、「S/Mマッジョーレ聖堂の近くにあるモザイクのとても綺麗なサンタ・プラッセーデ教会に感激しました!」と眼を輝かして、教会を称賛したことばが忘れられずにおりました。

教会は、ガイド本で知っていたのですが、未だ出掛けて居なかったところ、S/Mマッジョーレ聖堂の近くカヴォール通りにある韓国・日本食材店へ行く前に、この教会の話を想いだしたので、少し寄り道をすることにしました。

S/Mマッジョーレ聖堂を背にして、VIA MERULANAを歩きだして直ぐに右に入る細い道が、この教会に続いているので「ここだな!」と直ぐ分ります。教会の所在は、Via S.Prassede です。


さて、教会らしからぬごく一般の家屋のようなファザードというよりも、簡単な入口を潜るとこれまた通常の教会のレイアウトとは違った様相でした。
なぜなら、入ると直ぐに後陣の祭壇の右横に立つようになるからです。

これは恐らくですが、長い年月の間に正面出入口の位置が変ったものと思われます。全くの推測でしかありませんが。教会は、通常薄暗いのが当然ですが、教会内はこれまでには無かった明るさがありました。

それもその筈で、本来正面入口であるだろうところが解放されていて、明りとりの役割を果たしているではありませんか!外は、手入れされていない中庭のようでもあり、塞がれた路地のようでもありました。

この辺で、話を教会の成りたちに戻します。
やはり、いつも参考にさせて戴く「ROMA(同朋舎出版)」p、171より引用しますと、

「9世紀に法王パスカリスⅡ世が創設した教会で、ビザンチンの芸術家たちが、色鮮やかなモザイクで飾った後陣のモザイクには、白衣の長老たち、金色と青の天国から地上を見おろす選ばれた人々、ひょろ長い脚の子羊たち、生い茂るヤシ、真っ赤なケシの花などが描かれている。」(抜粋)

ところで、サンタ(聖女)・プラッセーデは、実存した人では無かったと、このガイド本に詳しく記述されています。妹をプデンツィアーナといい、2人は、迫害されたキリスト教徒に救いの手を差しのべたということである。

ピアッア・エスクイリーノ(サンタ・マリア・マッジョーレ後陣側に在る広場)
から、徒歩5分位歩いたところにサンタ・プデンツィアーナ教会があります。

「後陣には12使徒をトーガをまとったローマ元老院議員の姿で描いた注目すべきモザイク(4世紀)がある。」(前出「ROMA」p、173より)

モザイクにご関心のある方は、サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂を訪ねた際、ご紹介しました姉妹の名のついたモザイクが、見事な2つの教会をお訪ねになられたらご満足頂けるのではないでしょうか?

サンタ・プラッセーデ教会の入口です。
            構え(ファザード)は、一般の建造物と
            殆ど変わりません。

             
後陣上層部を撮影。
            ぼやけて撮れてしまい、残念! 

             

            モザイクの美しさを十分に満喫できる
            礼拝堂が幾つもあります。
            

           

            モザイクの 色鮮やか  プラッセーデ

            姉妹 近くに在りて 今もなお

                               元鷹   


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