2015年6月30日火曜日

第364話 語学について 続編


語学についての続編であります。






さて、外国語の好き嫌い、関心の強い弱いで申し上げれば、自ら申し上げますのも僭越な気がしますが、好きであり、強い方であります。






およそ13年間の海外生活の体験から申し上げますと、先ずは英語の力を十二分に蓄積することが肝要であります。


しからば、蓄積とはなんでしょうか?




一言で申しますと、「日々練習」を重ねることに優るものはないものと信じております。が、しかし一体この日々の努力・精進を続けることが、それほど簡単ではないのは、凡人の辛さであります。今更に嘆かざるを得ないのですが。




遠く昔に想いを馳せれば、ハインリッヒ・シュリーマン《トロイの遺跡を発掘した人物》の語学チャレンジの凄さ、何せ10カ国語以上を学習したとか。


また、明治時代ではその数あまたかと思われますが、私にとって印象的な人物は、榎本武揚のエピソードです。あの北海道の五稜郭に臨時政府?を創った人です。




幕臣であったにも拘らず、明治政府の中枢に身を置くようになったその類まれなる才能に驚くばかりです。彼の語学力は、相当なものだったようであります。書物からの知識でしかありませんが。




さて、この偉人二人から学ぶことはなんでしょう?
現代と違って、語学学習教材が揃っていなかった時代に、どのように外国語を学んだのでしょうか?




私の場合、振り返ってみますと学習に掛けた時間よりも、語学の学習方法を書いた本を読んでいた時間の方が多かったのでは、と思うほどです。


そのような幾つもの方法論のなかで一番なっとくしたものは、「語学は根気、やる気、負けん気が大切!」と言ったアドヴァイスでした。




今、外国人《お客様やイタリア人・中国・台湾人の同僚》に囲まれての環境は、語学向上の上で、正に最高に良いコンディションです。今こそ、これまでの方法論から、「ことばの海」の中へ潜って、コミュニケーションのイロハを習得したいと思っています。




私も気がつけば、「60余歳の手習い」と呼ばれる年代になっております。


さて、ここでのクロージングに相応しいエピソードをご紹介します。


それは、野口英世博士の母シカさんのお手紙のお話しです。
遠くアメリカやアフリカで活躍する息子英世に逢いたいと熱望して、昔習った《イロハ?》を炉端にて、灰を紙にみたたて練習するするのでした。「はやくかえってきておくれ。おねがいだからはやくかえってきておくれ。」と悲痛な、しかし腹からの母親シカさんの熱望の声だったのでした。




そうだ、このシカさんの熱い気持ちこそが、語学のみならず人生には大切な尊いことであることを再認識したのでした。






         老い易く  学成り難し ローマの夏
                             元鷹
 













1 件のコメント:

  1. あのクレオパトラも語学に長けた人物だったと聞きました。
    相手に合わせて言葉を使い分け、相手の懐にすっと入り、心を開かせる…語学は心の鍵になれるのかも知れませんね。

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