しかし、大きな広場に堂々と建つ、例えばバルベリーノ広場の「トリトーネの泉」などとは違って、「ファッキーノの泉」は、建物の一部となって組み込まれているため、ゆっくりと歩いて行かなければスッーと通り過ぎてしまいそうです。
さて噴水のデザインは、帽子を被ったおじさんが両脇で樽を抱えて、その樽中央から水がこぼれ出るようになっています。
相当の年代(1987年頃)も経ってか、顔は全体的に凹んでしまい、可哀相なくらいである。
しかし、見方によってはこの凹みが、逆にこの噴水のイメージに独特の味わいを醸し出させているのかも知れない。
ファッキーノ〔(伊)FACCHINO〕とは、①運搬人・赤帽 ②骨の折れる仕事をする人、と云った意味を指します。本(下記詳細)によればこの人物は、当時(16C)に存在した職業だった”水売り”(男)をモチーフにしています。
従って、②の意味から、水の入った樽を運びそして抱えて小分けで水を売り歩く商売をしていた「水売りの泉」と言い換えてもまんざら間違いでは無いかも知れません。
〔本のご紹介〕タイトル ローマの泉の物語
著者 竹山 博英
出版社 集英社新書 0255/D
場所は、VIA LATA に在ります。
一口飲んでみましたが、冷たくて美味しい水でした。
当時は、量り売り方式で水を売っていたのでしょうか?
興味深いですね。
チェーンで囲まれている所が泉です。
中央にコルソ通りを走るバスが写っています。
この暑さ 水売り泉 ありがたや
顔がなくとも いと涼しげに 元鷹
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