2014年12月26日金曜日

第302話 ローマの歳末風景 その3

クリスマス当日の今日25日は、聖夜♫ならず”サイレント・デイ”と言っても良いようなまことに静かな日となりました。昨日と同様に空はドンと重く普段のあのローマの青空は影を潜めていました。

ローマの歳末風景”その3”の一番目には、先日23日(火)にオープンしたばかりのお店/お菓子屋さんをご紹介します。

場所は、サン・ベルナルド広場の一等地にあります。
たまたま散歩中に眼に入ったお店のネーミングにビックリしてしまった次第です。お店の名前は、”EXQUISITALY”(イクスクィズィタリー)です。
※Piazza di San Bernardo,99 Roma 00187

英語のEXQUISITE(イクスクィズト)とITALYとの合成語であることは、ほぼ間違いないところです。この前半のEXQ(省略)は、極めて美しいもの、
極めて上質なもの、という表現の形容詞です。

このお店はお菓子屋さんですから、さぞかし”他では手に入らない最高に美味しいお菓子・チョコレート”を用意しております、という経営者の心意気をお店の名前にされたのではなかろうか、と想像してしまいました。

そうだ、部屋の明かりを今少し明るくしようと出掛けた先は、フイユーメ広場にあるデパートの"LA RINASCENTE"(ラ・リナシェンテ)でした。

流石にクリスマス直前の買物客は、プレゼント品探しで忙しそうな風情を醸し出しておりました。

地階(家庭用品、雑貨品、旅行品、照明器具などを扱う)のフロワーには、
これまで見たことが無い数のお客様で賑わっていました。
さて、探し物・電気スタンドは結局諦めざるを得ませんでした。

スカンジナビア・デザインのお洒落な製品が多く、予算にも手が届かないし、アパートとの雰囲気もマッチしないことから、見送ることにしてしまいました。

帰りは、いつものように化粧品売場裏側に在る出入り口から外へ出ました。バス停へ向かおうと左側へ足を向けるとデパートの隅に年恰好70歳位の男が、ジッと坐って焼き栗を売っていたのでした。

コートの襟を立てながら足早に歩く買物客や通勤客たちは、そんな焼き栗売りの所在も気に留めずに家路へ急ぐのでした。

ギラギラと輝くデパートの明りとその裏側の焼き栗の男のジッと動かない姿が、帰りのバスの中で妙に頭に霞んで仕方ありませんでした。


ガラス戸で店内も丸見えです。
                 品揃えは、まだまだこれからの様子でした。


                  

            遠くからもTVの大画面のように映っていました。


            
鳥打帽が似合った焼き栗屋さんでした。
            寒い路地でポツンと・・・ああ、歳末かな!


         
             歳末に 街角でみる 明と暗
                             元鷹

0 件のコメント:

コメントを投稿