やっと来た、と言う言い方がピッタリするローマの夏の訪れに誘われて、最近、本で読んだ或るくだりのローマの路地にロマンを感じてしまった。
画家〔文学者でもあった〕の有島生馬が、明治39年〔1906〕ローマに遊学中にあしげく通ったというレストラン「スカンヂナアヴォ」を只探すために小さな旅を想いたちました。
共和国広場に近い VIA TORINOをS.マリア・マジョーレ大聖堂を背にして、サンベルナンド広場に向かい、VIA XX settembre を左折した。
VIA QUATTORO FONTANEの交差点を右へ下ると夕焼けに染まった
トリニタ・デイ・モンティ教会前のオベリスクが大きく浮かび上がった。
バルベリーニ広場の人混みを抜けて、さらに真っ直ぐ歩けば、VIA SISTINAであり、目的地にほぼ近づいた訳だ。時間はすでに午後8時30分を回っていたが、この時期のローマはまだぼんやりだが、明るくて見渡しも良好だった。
さて、本と地図の1枚〔地図帳は重いので切り抜き〕を片手に現場を歩きました。VIA F.CRISPI、VIA CAPO LE CASE、そしてVIA GREGORIANA をゆっくりと回遊しました。
所々にあるBAR〔バール〕やトラットリアなどには、旅に観光に疲れた人達が、ワインやジョッキを美味しそうに傾け、ローマ観光の想い出を語っているのだろうか、家族で夫婦で、眼を細めている表情が素敵でした。
しかし、9時近くなってしまいましたが、本に記載されていた通り〔VIA〕には、目的のレストラン「スカンヂナアヴォ」は発見できず仕舞いでした。
気がつけば、スペイン広場の一番上のトリニタ・デイ・モンティ教会前の広場から、薄暗闇とだいだい色に彩られたVIA CONDOTTI の前方に広がる景色に見入っていました。
※有島生馬(1882~1974)画家・文学者
有島武郎は実兄、里見淳は実弟。
※本=「ローマ散策」河島英昭著/岩波新書p.173~174参照
VIA SISTINAからトリニタ・デイ・モンティ教会前
のオベリスクを撮影(6月12日午後8時40分頃)
夜9時になっても観光客が後を絶たないスペイン広場階下風景。
中央は、ブランド老舗街のVIA CONDOTTI通り。左手前の建物は、
英国詩人キーツ、シェリー記念館です。
6月12日(水)21時頃撮影。暗闇に浮かび上る
堂々の雄姿は、サン・ピエトロ大聖堂です。
石ただみ ”スカンヂナアヴォ” 探す興(きょう) 元鷹
※ 私ごとですが、今日6月14日は
”元鷹氣涯”の21歳の誕生日です。
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