今年2011年の大晦日を迎えました。しかし、ここローマで大晦日、お正月を迎えようとは、夢だに思いませんでした。そして、ローマで”ブログ”を書く〔つくる〕ことなど、かつて流行った言葉で言えば正に想定内、いや想定外でありました。
本当に人生は、”至る所に青山あり”でございます。しかし、ここローマでは、青山〔セイザン〕と呼ぶより、宝山〔ホウザン〕と呼ぶべきでしょう。生きる上での大切な”ヒント”を発見できる処と言ったら良いのかも知れません。2000年の歴史が頭上から見守ってくれているという錯覚を覚えるから不思議です。
私は、そのような錯覚・感触を「ローマの蜃気楼」と名付けました。ずっとずっと遠くに在るのですが、近くでは、見えません。人間らしさ・人間臭さが、ここには生きています。率直で、正直で、いいのであり、逆に下手な遠慮は無用なのです。
人間性への深い想いの有無を見透かされるような静謐な空気がここにはあります。しかしまた、蜃気楼には魔性のようなものが潜んでいて、まるで己の鼎の軽重を問われているかのような軽いプレシャーを覚えることもあります。
18~19世紀には、アルプスを越えて数多の芸術家が、フィレンツェ、ローマを訪れました。古代ローマ時代、ルネッサンス時代、バロックの時代の栄華の残照を求めたのでしょうか?
兎に角、五感に心地よい刺激がローマの空気には含まれている、と言ったら良いのでしょうか?不思議なインスピレーションを与えてくれていると感じています。
大晦日の今夜、8月からスタートしましたブログ”ROMAの麗雅都だより”への温かいご支援とご高覧に感謝申しあげて、皆さまの来る年の”FORTUNA”〔フォルトォーナ・幸運〕を御祈り申し上げます。
9月10日 フィレンツエのBARGELLO美術館にて撮影
ジャンボローニャ作 「マーキュリー像」
うつつにも ここまできたり カポダンノ 元鷹
※カポダンノ → 元旦
尚、文章と写真とは関係ございません。
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