ローマの新年は、あっという間に10日間が過ぎてしまいました。
とはいっても日本の優しいフォローの言葉の中に”松の内”、”小正月”があります。
今日はまだ11日ですから、まだ始まったばかりと意を強くしてみたいとおもいます。
今年の元旦は、朝早く暗い時間からフォロ・ロマーノ周辺を散歩してみました。
コロッセオには、ハト、野良猫、コルナッキア・グリッジャ(イタリアのカラス)が、朝食を
探している程度で、人の動きはほとんど(それでも2~3組はいましたが)ありませんでした。
元旦でもあり、新しい取り組みをしてみました。コロッセオをぐっると一周することにしたのです。
そこで発見したこと。
1)トイレ ≪昔にあったようで案内看板だけでしたが、降りて行ってみたら封鎖中。ヤッパリ・・・≫
2)プレゼピオ《昨年ご紹介しましたイタリアのクリスマスを祝うキリスト誕生風景の模型》
3)断面の様子《写真が取りだせないためご迷惑をお掛けします》
私は、暫くたったまま断面を見つめて思うことがありました。
世界で現存する最も巨大な建造物を代表するこのコロッセオは、1枚のレンガから出来ている。
60、000人の観客を収容したと言われるコロッセオももとをただせば、「1枚のレンガ」から
構成されていることを知って、”コロッセオとレンガ”の関係は、そのまま”人生と1時間”とを
例えられないだろうか?と。
私はローマに来る直前まで、ある合唱団の一員でした。
大曲の「第九」・「ドイツ・レクイエム」・「モツレク」を練習して、演奏会に参加させて頂いた次第
ですが、ご指導頂いたM先生からは常々”音楽は練習を積み重ねること。1枚1枚薄紙を
重ねるように。”と教えられました。
その日、私は巨大なコロッセオの前に立ち、1枚のレンガを見つめて今は懐かしい合唱の
練習の日々を想い出していたのです。先生の声と仲間の声が、聞こえてくるようでした。
コロッセオ 2000年たつ 積み重ね 元鷹
コロッセオに接近して撮影してみました。構造の一部が垣間見られかと
思います。基本的な構造は、以来変わらずに現在にまで伝わっているように
感じました。
コロッセオに展示されたプレゼピオです。ローマでは、12月24日~
新年1月6日まで2週間の間、飾られます。入り口の近くです。
小さな事を積み重ねる・・・まさに「ローマは一日にして成らず」ですね。
返信削除日本の伝統文化には「~道」と「道」の付くものがいくつもありますが、コーラスなど普通「道」が着かないものも、「コーラス道!」として意識した途端、高きを追及する苦しみや充実感、達成感をぐっと感じるようになるのだと思います。
「道」といえば「すべての道はローマに通ずる」・・・やはりローマに行き着きますか。