2015年12月31日木曜日

第439話 サムアップ Di Roma その10 お便り

とうとう2015年12月31日(木曜日)、本年の大晦日を迎えました。
そして、既にご案内のようにブログ”ROMAの麗雅都だより”の最終便を迎えることとなりました。

最終月の千秋楽・大晦日です。
12月は、サムアップと題しまして、10のテーマを取り上げることにしましたが、ラスト・テンのお題目は、”お便り”です。日本を離れて生きる私、または数多くの在外に生きる日本人、否何処の国の人々にとりましても、関心度の高いテーマなのではないでしょうか。

便りの代表格として、私たちが学んだものに次のものがありました。
     「一筆啓上火の用心おせん泣かすな馬肥やせ」
江戸時代の侍ホンダなにがしが留守宅の妻宛てに書いたものでした。
短文で要件を満たした手紙であることに間違いありません。

先ずは、1.火事に注意せよ!そして愛娘おせんを2.しっかり養育せよ!最後に3.侍にとって大切な馬について3.縷々大切に世話をせよ!
と伝えています。※解釈は、元鷹流に咀嚼したものです。悪しからず。

良く見れば、この短文は7・6・7・5のリズムになっていて発音上のゴロが良いですね。一度覚えてしまうとしっかりと記憶に残るものです。

ところで、ローマに居りまして、胸がワクワク・ドキドキするものの筆頭格は
私にとりまして、さぞかし多くの同朋にとっては”便り”(封書・葉書)であります。仕事が終わって家路に着いた時に、”便り”を発見したときの嬉しさは格別です。

今日では、電子メールという真に便利な機器が好まれて世界の人々に使われています。一瞬時に情報が届いてします。ペンを取って、便箋を出して、切手をはる必要も有りません。しかも、タダ同然です。

そして、このブログ自体も電子メールと同様ですから、真に偉大なる発明発見です。

しかしながら、私にとりましては手書きの便りに優る情報交換は在りません。ペン、用紙、封書、切手、そしてインクの文具品は常に私を勇気づけてくれております。書く、という行為は相手をイメージしてこころを込めて
成されるもの。

こころの準備として、必要とする「間」も大切です。
手書きの便りには、そのような手順が問われるから、きっと好んで手書きの便りを創造すること、一種の小さな作品だと考えています。

         
             惜しむらく 今日が最後か 大晦日
             嬉しくもあり 寂しくもあり

                                元鷹

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