9月5日〔金〕午前9時には、テルミニ駅五百人広場のバス停にて、トラステヴェレ方面行きのバス「H」(アッカ)の到着を待つ態勢になっていた。
一昨日は、G/ロレンツォ・ベルニーニの彫刻の傑作「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」を是非この眼で観たい、との一心でこの作品を有する教会のあるトラステヴェレに出掛けた次第です。
詳細は、第273話をご覧ください。今回は、教会を後にしてから散歩した際のトラステヴェレ界隈の風景を、一角だけですが、ご紹介致します。
時間もあり、またバス停までの距離も10分ほどかと踏んでメインの通りであるViale di Trastevereを歩くことにしたわけですが、途中、トラステヴェレらしさを想わせるシーンをデジカメに納めました。
さて、バス停のあるベッリ広場に着くとか傍らにあるバールに入り、エスプレッソとコルネット注文した。どういうわけか、バール選びはかつて入ったことのある店になってしまう。何故だろうか?と我ながら時に思うのです。
バス停脇にひと際目立つ石像があるのですが、この日に限っては像のうしろ側を廻って見ることにしました。このうしろ側の石板にも眼を見張る興味あるデザインを発見して面白がったりしました。
それは、5月27日のブログにも掲載しておりますが、「パスクィーノ」と
その像を見上げる人達が、生き生きと石板に彫られているものです。
この石像とは、トラステヴェレの詩人ジュゼッペ・ジャッキーノ・ベッリ(1791-1863)であり、彼の功績を讃えたものであります。〔1913年〕
ローマ訛りの鋭い風刺のソネット(14行詩)を、即興で歌いまくった詩人として知られています。即興と云えば、ハンス・クリスチャン・アンデルセン(1805-75)の「即興詩人」を想いだします。
河島英昭著「ローマ散策」(岩波新書698)に詳しいのですが、
アンデルセンの「即興詩人」は、この即興詩人G/ジャッキーノ・ベッリが、
生きた同時代のローマやナポリなどでの数々のドラマを描いております。
2年前にもなりますが、日本から持参した口語訳即興詩人(安野光雅著)を読みながら、19世紀前半のローマやナポリなど、当時のイタリアの風景を楽しんだことを想いだしております。
並木道中央を走るトラムが中程に見えます。
サン・クリソゴーノ教会
ロマネスク様式の鐘楼
Piazza Belli(ベッリ広場)に建つ風刺詩人
G・ジャッキーノ・ベッリの石像がトラステヴェレを
見守っています。
ローマ右岸 トラステヴェレ 味なとこ
元鷹
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