やっぱりROMAのローマたる存在の偉大さは、「ARTE藝術にあり」ということなのだろうか?と、G/ロレンツォ・ベルニーニの彫刻を見詰めながら唸ってしまった。〔9月5日午前10時頃〕
ここで言うところのベルニーニの彫刻とは、ローマ右岸トラステヴェレにありますサン・フランチェスコ・ア・リーパ教会アルベルトーニ礼拝堂の《福者ルドヴィカ・アルベルトーニ》のことです。
ルドヴィカは貧者に対する献身のために福者と崇められていた女性でした。この女性像は,死の床での一種官能的な宗教的法悦を表わしている、というガイド本の説明であります。
以上の由来説明は、ガイド本から一部抜き書きの為に解かりずらいことと思われます。「法悦」という言葉は、私にも難解です。因みに、ベルニーニの作品で、「聖テレサの法悦」という彫刻もあります。
背景にあるストーリーはさて置きまして、この彫刻の魅力は一体どこに在るのでしょうか?そもそもベルニーニの作品の中で、横になっている作品を見たのはこれが初めてです。
横たわるルドヴィカの表情は、どの様に言い現わせば良いのでしょうか?
そして、着衣の自然なさまは、とても白大理石が材料であることなど思いお越しようがございません。
ずっと見詰めていますと今にでも起き上がるのではないか、と想うほどに真に迫っています。半開きの口元からは、呼吸が小刻みにされているかのように見えてきます。
この作品は、ベルニーニが晩年になってからのモノだそうです。製作は、
1671-1674年とのことですから、彼が73-76歳の時となります。
因みにベルニーニは、亨年82歳でした。当時としては、大変長生きした
芸術家だったと言えます。これは勝手な推測ではありますが、念の為。
それにしても、ミケランジェロ〔1475-1564〕は、亨年89歳でしたから、二大天才巨匠は天から与えられた寿命を全うする直前まで、素晴らしい作品を創作したことになります。
とても大理石が材料とは信じられない
美しさです。今にも立ち上がるのでは・・・
アルベルトーニ礼拝堂全景です。
教会の一番奥左側にあります。左側
には、窓があって光が入ります。
赤茶びた教会のカラーに味があり。
昔、アッシジの聖フランチェスコが
ローマ滞在時にここに居たそうです。
ルドヴィカの 法悦の顔 驚かん
ベルニーニ ローマの為に 生まれけり
元鷹
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