アウグスト展会場の展示品は、殆どがアウグストに関わる大理石彫刻でした。他には、カメオ、古代通貨(金貨)、銀製品、ガラスなどの当時に創られた美術品が展示されていました。
会場をゆっくり、じっくりと作品・遺品などを観ていて気が付きましたことなどご紹介させて頂きたいと思います。
先ずは、グループで観賞に来ている高校生たち(引率の先生らしい大人もおりますが)に出会ったことです。おおよそですが、少なくても3グループ・70人から80人は居たかと思われます。
街で会うこの年代(中・高校生)の印象とは全く違って、眼が輝いている若者たちでした。ローマの若者は、このように学校から課外活動の一環として市内の博物館や美術館を見て回れる機会が用意されている訳です。
自分の国の歴史や文化を若い時にじかに眼に触れることは、どんなに素晴らしい生きた学習体験でしょうか。しかもクラスメイトと一緒に。
そしていま一つは、次のことです。
彫刻品などの展示品の一つひとつには、貸出した美術館名の記載された
小さなスクリプトが置かれております。
その名前を見ますとローマ市内の美術館はもとより、ナポリの美術館ほか、イタリア国内もしくは海外美術館から、借り出して(そのように思えます)きているのですね。
2000年も昔の彫刻品、美術品ですから国内外の博物館・美術館に広がって、展示保存されていることは至極当然です。
驚くのは、このような文化活動の奥の深さ、幅の広がり、と申しますか、多分にですが、互助の精神でヤリクリをして、企画展示会を開催運営するというスタイルが、長い歴史の中で育まれていることであります。
このようなことを想い浮かべながら、「アウグスト展」を楽しんで参りました。本会場をでると直ぐにエレベターが設置されています。その場所からは、市内の雨上がりの風景を存分に眺められました。
中央にはサン・ピエトロ大聖堂、左端にはエマニエルⅡ世記念堂、そして
右端には、大統領官邸です。これら一幅の絵画のような街並みの展望は
この美術館が用意してくれた来場者へのオマッジョに違いありません。
スクデリエ デル クイリナーレ美術館
正面玄関口に飾られた大型バーナー
英語の”picturesque”ということばがピッタリの
一枚の絵葉書のようです。中央はサン・ピエトロ大聖堂。
☂あがりの泣きそうな雲行きの下、「堂々」と言うことば
ローマで一番似合うエマニエルⅡ世記念堂です。
ローマには 星の数ほど 美術品
残る日数を そっと想う 元鷹
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