ついつい今週の交代休日に観賞に行こう、行かなくてはと思い巡らしているうちに5月も末になってしまった。このままでは、折角の巨匠ティツィアーノの名作品を見逃してしまうかも知れないぞ、というおののきに促されて、休み日の今日(5/28)出掛けることにしました。
美術館に近づくと大統領官邸広場から吹奏楽によるイタリア共和国歌が聞こえてきたのです。珍しいこともあるものかなと、足早に駆け付けました。私は訳も分らず、3列縦隊でセレモニーを進行させている様子を眺めることにしました。
さて、本論です。
ペットボトルやカメラを納めた黒のザイノ(リュックサック)をグアルダロバ
(クローク)に預けて、さあ会場へ。係の若いイタリア人男性に一言、中にカメラが入っているので気を付けて、と言うと”ニッコ”と解ったというような表情を静かに浮かべて、手際良く井げたの形をしている棚へ押し込んだ。
今日で確か、3回目になる美術館なので会場のつくりと云うか構成は頭に入っているために、一人の気軽さも手伝ってか、順路に従って作品を次から次へと眺めて進んだ。
人気作品には、やはり人だかりがしていました。イタリア語、フランス語、そしてドイツ語が、ヒソヒソ話しの音のように耳に聞こえてきました。
旅行客なのだろうか、或はローマに在住の外国人なのだろうか?東洋人らしいギャラリーは、私以外は1組だった。
宗教画には、一瞥だけで通り過ぎてしまうわけですから、私には余り時間が掛かる観賞会ではありません。ギリシヤ神話、聖書のストリー、ヨーロッパの歴史などを知らないこともあってか、絵画の前にくぎ付けになることは、殆どありませんでした。
おおよそ展示会場の最後の方でしたが、よく知られたと言いますか、美術史の本や、雑誌の表紙を飾るような有名な絵画を何点か楽しみました。
特に、「Danae e la pioggia di monete d'oro」(「ダナエと金貨の雨」)とタイトルのついた作品は、大いに関心をひきつけました。一体TIZIANOの絵画のイメージを超えたモチーフのようで面白いと感じた次第です。
30分位でしたが、最後に飾られた絵画「皮をはがされるマルシュアス」を見て、出口へ通じる螺旋階段を下るとクロークに向かった。
引換(NO.17)を先ほどの男性係員へ渡して、ザイノを受け取る際に彼曰く。”随分早かったですね?”今度は、私の方がニッコと笑顔を返しました。
クイリナーレ大統領官邸広場ではセレモニーが
繰り広げられておりました。国歌演奏が吹奏楽で。
小ぶりな美術館入口には、左右にポスターが
置かれています。入口は、丁度官邸広場の前に
Tiziano ダナエと天使 目のうごき 元鷹
Quirinale 国歌吹奏 丘に鳴る 元鷹
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