2012年6月17日日曜日

トリトーネの噴水

今日〔6月16日〕は、気温も大分高くなって、噴水見物には格好の日和となりました。
”トリトーネの噴水”は、バルベリーニ広場中央に位置して、トリトーネ通りに向かって
聳え立っています。後ろ側はバルベリーニ通りを従え、正面を横切るように左側には、
システィーナ通り〔スペイン広場へ続く〕、そして、その右側にはクワットロ・フォンターナ通り
が、そして後方左側には、ベネト通りがあります。

ローマの噴水を代表するこの噴水は、235代法王ウルバヌスⅧの命を受けて、
バロック彫刻・建築の巨匠ジャン・ロレンッオ・ベルニーニ〔1598~1680〕が、1642年
・1643年に創ったと言われています。ホラ貝から大空に向かって,吐き出されてくる
滝のような水の連続を見るだけで、暑さを忘れ、ここち良さを感じさせてくれました。

「ローマへ行ったことのある方は、きっとバルベリーニ広場にも行かれたことがあるだろう。
そこには、ギリシャ神話に出てくる海神トリトンがホラ貝を吹いているところをかたどった
噴水があって、その貝からは、数メートルばかりも高く水が噴き出しているのを見られたに
ちがいない。」(原作アンデルセン、文語訳森鴎外、口語訳「即興詩人」安野光雅作、
山川出版社18Pより引用)これは、有名な”即興詩人”の第1章を飾る最初の語り口の
一部です。あの壮大な物語は、この”トリトーネの噴水”から始まったのです。

ベネト通りの入り口には、ハチの噴水、すぐそばには骸骨寺《正式名サンタ・マリア・デッラ
コンチェツィオーネ教会1626年創設》があって、なかなかユニークで面白い遺跡が楽しめます。


              雲ひとつない大空に向かって、ほとばしる水が旅人に憩いを
              与えます。今年で、創設378年目になります。これまでどの
              くらいの旅人が、この噴水で憩いを味わったことでしょうか?

              とわに吹け トリトン噴水 旅人へ         元鷹 

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